2026年 新年賀詞交歓会開催報告(東京会場詳細)
.png&w=1920&q=75)
はじめに
1月に、東京・名古屋・大阪・福岡の4会場で新年賀詞交歓会を開催し、それぞれ約420名、約50名、約110名、約110名の参加があった。東京会場には、消費者庁 長官 堀井奈津子氏も多忙の中駆け付けた。東京会場の模様を報告する。
拡大する市場と複雑化する環境
梶原会長は冒頭の挨拶で、昨年の通販市場が対前年7.3%増の14兆5500億円と、26年連続の拡大となったことを紹介し、通販が生活者から選ばれ続ける産業として信頼を積み重ねてきた結果だと述べた。一方で、通販業界を取り巻く環境はかつてないほど複雑化しており、中でも、物流問題は依然として構造的な課題である。再配達の削減、あるいは置き配の多様化、地域物流との連携など、産業界や行政とともに、我々の業界が横断して取り組む仕組みづくりが急務となっていることに触れた。
また特定商取引法、景品表示法の改正をはじめ、広告表示や定期購入、適正化など、事業者に求められるコンプライアンス水準が年々高まっており、消費者保護と各事業成長の両立のために、これまで以上に透明で誠実な取引が求められていると指摘した。同時に、私たちの前には大きな可能性も広がっているとし、「生成AIをはじめとするテクノロジーの進化は、顧客対応、需要予測、物流の適正化など、サプライチェーン全体において通販事業を大きく変革する可能性が秘められていると感じている。JADMAとしても、健全な活用と秩序作りに取り組んでいく。午年を迎えた本年、不確実性の高い時代だからこそ、JADMAの役割は一層重要だ」と語った。

機能性表示食品の見直しと物流政策
続いて登壇した消費者庁 次長 日下部英紀氏は、昨年度の食品表示基準の改正点として、機能性表示食品の表示方法の見直しや、錠剤・カプセル剤を対象としたGMPに基づく製造・品質管理、新規届出後の自己点検等報告の義務化を挙げた。今回が初めての提出となる製品が多く、3月末を期限とするものが多数を占めることから、期限内の確実な対応を求めた。また、栄養機能食品については、検討会で栄養成分の下限値・上限値や、機能の文言の見直しを進めており、来年度は摂取時の注意事項の見直しに取り組む予定であると述べた。
さらに、「SNS・チャットによる悪質な関与に加え、消費者の意思形成をゆがめ、解約を妨げる不当なページ設計など、デジタル取引特有のトラブルが増えている。こうした状況を踏まえ、デジタル取引・特定商取引法等検討会の立ち上げ準備を進めており、2026年1月に第一回会合を開催する予定である」と紹介した。

三番目に挨拶に立った経済産業省 商務・サービスグループ 消費・流通政策課長 平林孝之氏は、通信販売を支える基盤として物流の安定確保が重要だと指摘した上で、トラックドライバーの人手不足への対応が急務だと述べた。再配達の削減など、物流負荷の軽減につながる取り組みをJADMAが積極的に進めている点を評価。本年4月に全面施行される物流効率化法の対応と併せ、取り組みが着実に進むよう、経済産業省としても引き続き後押ししていく考えを示した。

大日本印刷株式会社 代表取締役社長 北島義斉氏が乾杯の発声を行い、それを合図に会場は和やかな懇談の時間となった。

堀井長官が示したデジタル取引の方向性
ほどなく、消費者庁 長官 堀井奈津子氏が多忙の合間を縫って来場し、挨拶した。デジタル取引を安全に利用できる環境をどう確保するかが行政にとって重要であり、今後も関係者との対話を重ねながら、必要な制度設計を進めていく考えを示した上で、堀井長官は、「JADMAが取り組む『消費者の保護・教育』と『健全な市場を確立するための自主規制』という2つの柱は、消費者庁の施策とも親和性が高い。今後も協力と理解をお願いしたい」 と呼びかけた。
会場は終始、新春らしい和やかな雰囲気に包まれ、参加者同士の交流も活発に行われた。新春の賀詞交歓会として、関係者が今年の取り組みに向けた機運を共有する場となった。

≫全会場の開催レポートはこちら